100日間ドラえもんを描き続けたら上手くなるのか
はじめまして。ぽんぱちと申します。
突然ですが、皆さんは「らくがき」をしたことがあるでしょうか?
おそらくしたことがないという人はいないかと思います。紙とペンさえあればできる簡単な作業なので、大人になった今でもついついやってしまいます。
試しに私の家族に「何か書いて」と言って紙とペンを渡したところ…
こうなりました。
それぞれの個性が出ていますね。らくがきといえばこういう感じです。
ところで、らくがきをしていると必ずといっていいほど描かれるキャラクターがいますよね。
そう、「ドラえもん」です。アンパンマンかと思った方はすみません。
このドラえもん、国民的キャラクターでありながら、正確に描ける人は全人口のわずか0.01%以下と言われています。(私調べ)
先ほどのドラえもんは姉が描いたものなのですが、家族から「うまい!!」「すごい!!」と絶賛されていました。そこで、その様子を見ていた私はこう思いました。
これです。あんな腕のないドラえもんが絶賛されるなら、練習すればもっとクオリティの高いドラえもんが描けて大絶賛の嵐になるはず。ちょっとしたらくがきでみんなが描けるようで描けないドラえもんを上手に描けたらちやほやされること間違いなしです。
とはいえ、絵下手人(えへたびと)の私はちょっとやそっとの練習ではドラえもんを描けるようにはならないでしょう。なので私は100日間ドラえもんを描き続けることにしました。この100日が終わる頃には私は様々な構図でドラえもんが描けるドラえもん神絵師になっていることと思います。
ちなみに私がどの程度絵が描けないかと言うと
このレベルです。不安になってきましたが頑張ります。
1日目
というわけで百均で100ページのらくがき張を買ってきました。このノートに1日1枚ずつドラえもんを描くというルールでやってみたいと思います。このノート以外の場所で練習するのはナシです。
まずは初日なので何も見ない状態で描いてみます。あれ、どんなだっけな……
……当然上手くはなく、かといって笑えるほど下手でもない中途半端なドラえもんが完成しました。絵心のない人間の絵という感じがします。
ちなみにこれは「らくがき」という体ですので、ボールペンで一発描きするものとします。うう、めちゃくちゃ描き直したい……
2日目
2日目は公式のイラストを模写をしたいと思います。とりあえずドラえもんのデザインを把握しよう。公式のイラストから正面のものを探します。(ここからは公式の絵を模写→思い出して描くという作業の繰り返しになります)
…うん、まあ、顔は上手く描けたんじゃないでしょうか?私が思ってたより胴が丸くない。あと足はめちゃくちゃ短い。
3日目はこれを思い出しながら描いていきます。
3日目
なんかパチモンくさいなと思ったらヒゲを描くのを忘れてました。ドラえもんってヒゲがなくなるだけでこんなにニセモノ感が増すんですね。あとは目がもうちょっと大きいし、顔と体のバランスが難しい……まあ、最初はこんなものでしょう!気を取り直して4日目にいきます。
4日目
なんかちょっとふとましいドラえもんになりましたね。一発描きという縛りがキツい。あと絵下手な人あるあるな気がするんですが、○をきれいに描けないんですよね。ドラえもんは愛らしい丸いお顔をしてるので致命傷です。
まあ正直これでも十分上手いと言われるレベルだとは思いますが、私は更なる高みを目指したいのでまだまだ練習していきます。
5日目
うん。スッキリしてきれいになりましたね。まだ気になるところはありますがそろそろこのポーズを描くのにも飽きてきたことですし次の絵に向かいましょう。どの絵にしようかな。
6日目
いきなり飛ばしすぎた。
「ちょっとドラえもん描いてよ~」と言われてこれを描く人がいたら唖然としますね。色々なドラえもんを描きたいとは思ったものの10段階くらいすっ飛ばしてしまったような気がします。明日描けるか不安になってきたな…
7日目
なんか怖い。
上唇がくちばしみたいになっちゃってる。線の重なりが多いしあとしっぽ忘れてるな。ちょっともう嫌になってきた。なんでこんなことしてるんだろうもうやめようかな……
8日目
すみません。あまりに嫌すぎてアンパンマンを描いてしまいました。
下手なドラえもんを見せられたかと思ったら今度はいきなりアンパンマンを見せられて読者の皆様も困惑していることと思いますがもうしばらくお付き合いください。あと○描くの下手すぎる。
9日目
あ、だいぶ上手くなった気がする。頑張れそう。
10日目
もうこれで終わりでいいじゃん。いきなりこのドラえもんを描いて周囲の度肝を抜きたい。でも私は100日間頑張ってドラえもん神絵師になるって決めたんだ……ここで終わるわけにはいかない……
11日目
ここからは巻きでいきます。
12日目~14日目
15~19日目
20~27日目
……ん?
28~35日目
………
36~46日目
(画像の色味がだいぶ違っててすみません…!)
上手くなってない?
気のせいじゃないよね?正直毎日描いてるとよくわからなくなってくるんですが最初の方に描いたのと比べたらなんというか安定してきましたね。○もだいぶきれいになってきた気がする。毎日スマホの写真フォルダを見ながらなんでこんなことやってるんだろうという気持ちになってたんですがちょっとやる気を取り戻しました。
47~49日目
ここでうしろ姿も練習。
50日目~57日目
58日目~65日目
……さて、そろそろ模写する公式画像もなくなってきたことですしこのあたりでオリジナルの絵を描き始めようと思います。この時点で2ヶ月以上に渡ってドラえもんの様々なポーズを描いてきたのでもう何も見なくても上手に描けるはず!ワクワク!
66日目
いや上手すぎかい。
いきなりこのレベルでドラえもん描いてくる人いたら引くわ。ドラえもんガチ勢かよ。
さすがに2ヶ月頑張ってきただけあります。ただ残る30日ちょっと分の構図が思いつくかどうかが問題です。
67~71日目
うーんやっぱり何も見ないで描くとちょっと違和感…?
ここで、ネットの海から「ドラえもんの横と縦の長さは白銀比(およそ1:1.4)」という情報を得ます。ということで、一度鉛筆で白銀比のアタリを取ってからドラえもんを描いてみます。(最早らくがきではない)
72日目
白銀比に沿って描くことで、私が思っていたより「頭が大きく胴が短い」ということが判明しました。そのことを意識しつつ引き続き描いていきます。
(ここからこだわりが強くなってきて気に入らなかった場合は同じポーズを連続で描いてますが決して日数稼ぎとかそういうのではないです)
73日目~78日目
(69日目と73日目がほぼ同じポーズということにこの記事を書いていて気づく)
79~84日目
絵師さんって色んな構図で絵描いててすごいなぁ……
85~90日目
……さて、このドラえもんを描き続ける企画も残り10日となりました。もう相当色んなドラえもんが描けるようになっていますが、ここでふとこんな考えが私の脳裏をよぎりました。
はい。これです。
描きたくなっちゃいました。デジタルのドラえもん。
企画の趣旨とは少しずれますが、私のドラえもん極めたい欲を抑えることができませんので、ここからはiPadを使ってデジタルイラストを描いていくことにします。
使用ソフトはCLIP STUDIO PAINTです。理由はなんか絵が上手い人が使ってるイメージがあるからです。
一応デジタルイラストの基本的な知識はあるので、レイヤー機能などを駆使して色塗りをしていきたいと思います。自分のドラえもんに色がつくという初めての体験に胸の鼓動が収まりません。どんなイラストに仕上がるのでしょうか。
91日目
楽しい!!!!!!
なんだこれ色がついただけでめちゃめちゃテンション上がる。想像以上の楽しさです!
ちなみにデジタルなんだから何かしらのツールを使ってきれいに円を描けばいいんですが、なんとなくそれを使ったら負けな気がしてフリーハンドで描いています。(使い方がよくわからなかったのもある)
92日目
楽しすぎる……
なんか色がついただけで「ドラえもんだ!」感が増すんですよね。子供の頃好きだった塗り絵を思い出します。
93日目
光と影をつけてみました。絵の描き方を調べたら陰影をつけろと書いてあったので。でもどこにつけたらいいのかよくわかってない。ここからネットでデジタルイラストの描き方を色々調べつつアレンジを加えていきます。
94日目
線画に使ったペンと色を変えて、塗りにはエアブラシを使ってふわっとさせてみました。雰囲気が変わりましたね。
95日目
可愛すぎる!!!!???
もうこれ完成形でいいですか?良すぎて自分でもびっくりしてしまいました。何かしらの公式画像でありそう。
96、97日目
その後も色々な描き方を試しつつ……
98、99日目
背景を加える等して、残すところあと1日となりました!100日間の集大成なわけですから、気合を入れて加工の仕方等をメチャクチャ調べまくります。
ここまで実に3ヶ月以上に渡りドラえもんを描き続けてきました。さて、今思うと見るに耐えない1日目のドラえもんから、どれほど進歩したのでしょうか。
100日目
𝙏𝙝𝙞𝙨 𝙞𝙨 𝙥𝙚𝙧𝙛𝙚𝙘𝙩───
なんということでしょう。誰がどう見てもヘタクソなドラえもんを描いていた私が、こんな美しいドラえもんを描けるようになるなんて。努力は実るものですね。
せっかくなのでこの100日目のイラストを家族に見せてみたのですが、「あら、可愛い~」「上手いじゃん」といった反応でした。姉の腕無しドラえもんの方が絶対絶賛してた。なんでだよ。
皆さんも何かのイラストを極めてみてはいかがでしょうか。ここまでお読みいただきありがとうございました。